MBA Loungeの受講生でスペインのie business schoolのフルタイムMBA(IMBA)を卒業後、のFull time MBAを修了されました洲崎瑞治さんにインタビューを行いました。
洲崎さんには、スペインやieでの生活やその後の起業について色々とお話を頂きました。MBA取得を目指している方、将来的に起業を目指している方は是非参考にしてください。
(川尻)簡単な経歴を教えて頂けますか?
(洲崎さん)新卒より約7年間外資IT企業にて、営業担当に従事していました。その後、1年間は友人や親族関係の会社にて営業コンサルのようなことを行っていました。2022年9月にIEへ入学後、同期の日本人とともにサーチファンドを行うことを決め、在学中に資金調達を行いました。そして、2023年7月にIEを卒業し、同年10月よりサーチファンドを立ち上げました。現在は、サーチ期間(事業承継する企業を探している)として日々候補企業への営業活動や仲介の方と面談を行っています。
(川尻)IEを選んだ理由を教えてください。
元々卒業後のキャリアでベンチャーや起業を考えており、また2年制のMBAは30代の自分には長いと感じていたので、
① アントレプレナーシップに強みがあること
②1年制であること
を理由に選択しました。
特に「アントレプレナーシップに強みがあること」に関しては、ただアントレの授業があるだけではなく、1ヶ月丸々活用した起業体験やVC、起業家との繋がりなど、実践に生かせる学びがあることが大きなポイントでした。
(川尻)MBAの一日の生活について教えてください。(平日の生活、週末の生活など)
コアターム、エレクティブターム等によって授業数は異なるのですが。
MBA入学後2ヶ月は主に授業関連とネットワーキングに時間を割いていました。入学3ヶ月後にサーチファンドの道に行くことを決めてからは、時差を活用して1日1回は早朝/深夜に投資家候補との面談をいれていました。とはいえ、1人で渡航しておりすべての時間を自分に割けたため、やりたいすべての活動をこなせていたかと思います。
[平日スケジュール]
8時~:投資家候補との面談
9時~15時:授業(ランチ込み)
15時~18時:予習復習
18時~21時:飲みに行く/サッカーをする。
22時~:投資家候補等との面談
(川尻)入学前に想像していたことと違ったと思うのはどんなところですか?
想像を上回ったこととしては、期待以上にアントレプレナーシップに力をいれていることでした。南米出身の学生が6割を占めているから、スモールビジネスやファミリービジネスとの距離が近く、ビジネスを始めることへのハードルが非常に低く感じられました。(南米系の学生の人生前向き精神も寄与していると思います。笑)
実際に何名かの友人、ビジネスを始めている、もしくはすでに入学前から行っている姿を目の当たりにし、私自身も起業へのモチベーションを刺激してもらったと感じています。
(川尻)洲崎さんはIE卒業後、会社を立ち上げましたよね。なぜ起業をしようとおもったのですか。
元々起業に関心がありましたが、実際に起業をしたのは、日本人の同級生がサーチファンドを一緒に立ち上げようと誘ってくれたことがきっかけです。
その上で、サーチファンドの道を選択したのは、下記3点がポイントでした。
①価値あるビジネスを将来につなげることができる。
②経営者になれる
③実績を作ることで、より多くの若い経営者を増やすことができる。
中小企業担当の営業に従事していた経験や複数の親族が事業を行っていたことから、経営者という仕事がいつも側にあり、自分自身もいつか経営者になりたいと考えていました。また、幼少期に親族の事業が後継者がおらず、廃業した姿を目の当たりにした経験から、価値あるビジネスを未来に繋げていくことの難しさと重要性を肌で感じておりました。経営者となり、価値あるビジネスを未来に繋げていくことができるサーチファンドはまさに最適な手段でした。
(川尻)会社はどのように立ち上げたのか、どのような事業なのか、教えて頂けますか。
サーチファンドというビジネスを行っています。将来の経営者になりたい若者(サーチャーと呼ばれます)が、10~20人の投資家から資金を集めてファンドを作ります。そのファンドを通して、サーチャーは、「1社」を見つけて、その企業の経営権を得るための株式を買います。そして買収後、中長期的に企業価値の向上に務める仕組みです
このビジネスモデルは、1984年にアメリカのスタンフォード大学で生まれ、その後世界中に広まりました。ビジネススクール(MBA)の卒業生など、ビジネスに関心のある人たちが多く取り組み、これまでに全世界で700件以上のトラディショナル型サーチファンドが組成され、多くの若者が「買収を通じた起業」というキャリアを追求してきました。
サーチファンドを始めるためには、活動資金を投資家より資金調達する必要があります。そのためには、サーチファンドの理解を深め、投資家向け資料を作成し、投資家巡り行う必要があります。私達はこのプロセスを在学中に行うため、授業の前後や早朝深夜にほぼ毎日投資家候補と面談をしていました。また、ネットワーキングのために、MITなどで行われるサーチファンドカンファレンスにも出席していました。
ほぼ卒業と同時に資金調達が完了したため、帰国後2~3ヶ月で起業準備(登記/投資家との契約書締結等)を進め、サーチファンドを立ち上げました。
(川尻)洲崎さん、興味深いお話をありがとうございました。今後の更なるご活躍を応援しています。