MBA留学をするにはある程度まとまった額の資金が必要になります。ビジネスパーソンとしてのステップアップのためとはいえ、どのように資金を準備しようか悩む方も多いのではないでしょうか。
こうした方の選択肢として、奨学金や教育ローンが挙げられます。とはいえ、なじみがないとどのようにして選んでいいかわからず不安になりますよね。
そこでここでは、奨学金と教育ローンそれぞれの特徴やメリット・デメリットをわかりやすく比較して解説します。MBA留学を検討している方は、是非この奨学金と銀行教育ローンを徹底比較を参考にしてください。
MBAプログラムを提供するビジネススクールは、その地域や知名度、ランキングなどよって学費は400万円位から1,000万円位と様々です。
※US$1=100円で計算
※学費はあくまでも目安です。
ビジネススクールに限らず、アメリカなどでは学費は高騰傾向にあり、トップスクールの学費は1,000万円を超えるところもあります。
さらに、上記のような学費に加えて現地での生活費も必要となります。留学先が大都市なのか、地方なのか、居住が学生寮なのかアパートを借りるのかなどによって差も出てきますが、欧米、アジアなどの先進国であれば、家賃、食事、生活費を合わせると月20万円はみておきたいところです。
このようにまとまった金額が必要なMBA留学ですが、その費用の準備方法としてはどんなものがあるでしょうか?
主な方法としては次の4つがあるでしょう。
①貯金をする
当然ですが、自身の貯金があれば安心で確実です。
しかし、もとから十分な額の貯金があれば良いですが、MBA留学を思い立ってから貯金を始める場合は留学の実現までにかなりの時間が必要になってしまうでしょう。
全額を自費でまかないたい場合は、計画的な貯金をおこなう必要があります。
②家族に支援をお願いする
家族や親戚などに借りるというのも考えられる方法の一つです。こうした支援は金利が必要でないことがほとんどでしょうから、自身の貯金以外では最も安心な方法だといえます。
ただし、身内とはいえ親しき中にも礼儀あり。支援を依頼する際にはあらかじめ返済計画を立て、借りる相手に説明しておくことも大切です。
③奨学金を利用する
MBA留学では奨学金を活用するのも一般的です。
奨学金には返済の必要がない「給付型」と、卒業後から返済が始まる「貸与型」があります。一般に、給付型は特に収入上限や学力の基準が厳しくなっています。
④銀行などの教育ローンを利用する
銀行などの各金融機関が用意している教育ローンは、社会人の留学でも利用することができます。スクールが提携している信販系ローンよりも低金利であることも多く、現実的な選択肢の一つとしておすすめです。
次の章では、奨学金と銀行の教育ローンについて詳しく解説していきます。
奨学金と銀行の教育ローンの一般的な違いを一覧表にまとめてみました。
スクール以外の外部奨学金 | 銀行の教育ローン | |
借主 | 学生本人 | 学生の保護者(安定継続した収入があれば学生本人でも可) |
借り方 | 毎月定額 | 一括 |
利息の発生時期 | 卒業後から | 借りた翌日から |
返済の開始時期 | 卒業後から | 借りた翌月から |
用途 | 中学生以下は対象外 | 幼稚園から利用できる金融機関あり |
申込条件 | 世帯年収の上限あり | 基本的に安定継続した収入のある方 |
借入までの期間 | 20日前後 | 最短1週間 |
借入金額 | 最大350万円まで | 金融機関により違いあり、1000万円あり |
金利 | 年1.76%+保証料(連帯保証人立てる場合不要)固定金利 | 平均年2-3%+変動金利 |
大きな違いとしては、安定した収入がない場合には学生本人ではなくその保護者が借主となることです。また、奨学金の返済開始は学校を卒業してからですが、銀行の教育ローンは借りた翌月から返済がスタートします。
奨学金のメリット
奨学金の主なメリットとしては、次のようなことが挙げられます。
●金利が低い
●ローンの審査に通過しづらい人でも利用できる
●在学中に返済しなくて良い
●給付型の場合は返済が不要
奨学金のデメリット
一方、次のようなデメリットもあります。
●収入や学力などの基準が厳しく、審査に通りづらい
●申込の時期(タイミング)が限られており、緊急で資金が必要になっても対応できない
●月々の返済額を自身で決められない
●学生本人が卒業後から長期にわたって返済をする必要がある
●貸与終了後に利率が決まる
銀行の教育ローンのメリット
銀行の教育ローンには次のようなメリットがあります。
●随時申し込みができるので、緊急の必要資金に対応しやすい
●利用目的の自由度が高い
●入学前にまとまったお金を借り入れることができる
●月々の返済額や返済期間を自身で決められる
●借入時に利率がわかる(金利変動がある場合もあり)
銀行の教育ローンのデメリット
一方、デメリットとしては次のようなことが挙げられます。
●奨学金と比べると金利が高め
●社会人であっても、安定継続した収入がないと自身の名で借入ができない
●保証料がかかる場合がある(金利に含まれていれば問題ないが、別途徴収されるものもある)
●変動金利の場合、金利が上がると想定よりも返済の総額が増えてしまう可能性がある
奨学金と銀行の教育ローンの違い、それぞれのメリット・デメリットを見てきましたが、結局どちらを選べばいいのだろう?と迷ってしまいますよね。
実際に選ぶときのポイントを見ていきましょう。
■こんな人には奨学金がおすすめ
●在学中に返済をしたくない、またはできない人
…奨学金は卒業後から返済が始まるため、在学中にお金の工面をする必要がありません。
●まとまった金額は必要ないが、月々定額で借りたい人
…奨学金はまとまった金額の借入には向きませんが、毎月定額で受け取ることができます。
●入学までに時間のある人
…奨学金は申し込みの時期が決まっているので、準備期間を十分にとれる人はよく調べてみましょう。
こんな人には銀行の教育ローンがおすすめ
次のような方には銀行の教育ローンが向いています。
●入学時の初期費用や緊急の資金など、まとまった金額が必要な人
…教育ローンはまとまった金額の借入がしやすい特徴があります。
●奨学金の申し込み時期を過ぎてしまった人
…教育ローンは随時申し込みができ、借入までの期間も比較的短いのがメリットです。
●在学中から返済が可能な人
…教育ローンは借入の翌月から返済が開始となるため、在学中から返済ができる人に向いています。
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■奨学金+教育ローンの併用も
奨学金と教育ローンを併用するということも可能です。
入学時に必要となるまとまった金額の借入に銀行教育ローンを使い、以降の学費を奨学金でまかなう、というのも良いでしょう。ぜひリサーチをしてプランを練ってみてください。
ここまで奨学金および銀行の教育ローンについて詳しくお話ししてきましたが、実際のところ費用はなんとかなるものです。
一番大切なことは、「絶対にMBA留学をしたい!」という意志と覚悟をもつこと。そのモチベーションさえあれば、あらゆる手段や選択肢を検討して実現することができます。奨学金に何度もチャレンジしたり、学費を抑えられるビジネススクールを探したりすることも可能なはずです。
ぜひ自分の希望や状況に応じて、最適な資金準備方法を考えてみてください。